※このコーナーは、みなさんのご質問やご意見をもとに執筆されています。どんなことでも、お待ちしています。
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その七拾七 : 花巡り、礼文島・利尻島の思い出(1)
5月30日〜6月3日にかけて、花の島・礼文島と森の島・利尻島へお花見に行ってきました。私の60才定年退職記念イベントです。4泊5日の花旅ですから、「のんびりと」と言いたいところですが、私の性格上シャカシャカと立止まることもなく両島を歩き回りました。
その中で、感じたことをまとめてみました。
5日間で約100種類の花を見ることができました。標高差が200m位しかない区域としては異例の多さで、さすがは花の島です。
そのうち、礼文町として一押しなのはレ
ブンアツモリソウで、町のイメージキャラク
ターにもなっています。当然花巡りの初日
に訪れ、咲き始めの可愛らしいクリーム色
の美花を見に行きました。
昔は各所でレブンアツモリソウが見られ
たそうですが、激しい盗掘にあい、ほとん
ど消滅してしまいました。鉄府地区に保護
区を作り保全培養を続けた結果、保護区
内では多くの花が咲くようになり、礼文島
一の観光地となりました。
訪れた日は土曜日の4時近くだったの
ですが、次々と観光バスやタクシーが訪
れ、一周遊歩道はのんびり花を見る雰囲
気ではありませんでした。後ろから観光客
は次々と来るし、監視員はいるし、とてもじっくり花を愛でながら写真を撮影することはできません。残念至極。
そのためか、せっかく礼文島固有種で素晴らしい花なのに、なぜか印象が薄くなっ
てしまいました。やはり、自然らしい雰囲気の中で、花は見るものだとつくづく実感
しました。
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(2014.06) |
北岡明彦さんを紹介します
1954年2月、名古屋市熱田区に生まれる。わずかに残る自然の中で「昆虫少年」として育つ。昆虫から植物、野鳥へと得意分野を広げながら、
日本全国を飛び回る。 名古屋大学農学部林学科卒。愛知県林務課を経て、現在豊田市森林課勤務。日本自然保護協会の自然観察指導員。フィールドでの活動を重視し、
一年中、 公私の観察会で活躍。動植物全般の博識と森林の専門家としての教唆には絶大な信頼がある。 その人柄にもひかれて 「北岡ワールド」に魅せられた人々は多い。
『中部の山々1,2』(東海財団)『日本どんぐり大図鑑』(偕成社)など執筆、編集。「面の木倶楽部」 「瀬戸自然の会」を主宰。愛知県瀬戸市在住。 |
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