※このコーナーは、みなさんのご質問やご意見をもとに執筆されています。どんなことでも、お待ちしています。
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その拾九 : 南の森は不思議の森 ―その2―
日本の最南端の森を楽しむなら、断然、西表(いりおもて)島です。
名古屋から1,700kmの距離も、朝一番の沖縄行き飛行機に乗れば、石垣島経由で西表島に昼過ぎには着いてしまいます。
まだ2回、のべ10日間しか訪れたことがないため、島の素晴らしさのほんの一部しか見ていませんが、間違いなく国内では最も魅力的な自然のひとつです。
日本産マングローブ類の全て7種類から成る広大なマングローブ林、板根が素っ晴らしいサキシマスオウノキの巨樹、夜に咲き朝には落花するサガリバナ、南国を思わせるナリヤランやコウトウシランなどのラン類、あこがれのシダ:ヤブレガサウラボシの珍妙な姿、悠然と電柱に止まり真下まで行ってもビクともしないカンムリワシ、樹林を一直線に飛ぶ金緑色のハト:キンバト、樹幹を走り回るキノボリトカゲなどなど。滞在期間はアッという間に過ぎてしまいます。
そうした素晴らしい自然のもとになるのが、オキナワジイ・オキナワウラジロガシ・ギランイヌビワ・フカノキなど多種多様な樹木で構成される亜熱帯林です。
台風が直撃し、土壌の発達も悪いことから風害を受けやすく、山中に巨樹巨木はほとんど見られませんが、何しろ超魅力的です。
どうです。西表島へ行きたくはなりませんか?
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(2010.08) |
北岡明彦さんを紹介します
1954年2月、名古屋市熱田区に生まれる。わずかに残る自然の中で「昆虫少年」として育つ。昆虫から植物、野鳥へと得意分野を広げながら、
日本全国を飛び回る。 名古屋大学農学部林学科卒。愛知県林務課を経て、現在豊田市森林課勤務。日本自然保護協会の自然観察指導員。フィールドでの活動を重視し、
一年中、 公私の観察会で活躍。動植物全般の博識と森林の専門家としての教唆には絶大な信頼がある。 その人柄にもひかれて 「北岡ワールド」に魅せられた人々は多い。
『中部の山々1,2』(東海財団)『日本どんぐり大図鑑』(偕成社)など執筆、編集。「面の木倶楽部」 「瀬戸自然の会」を主宰。愛知県瀬戸市在住。 |
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