※このコーナーは、みなさんのご質問やご意見をもとに執筆されています。どんなことでも、お待ちしています。
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その四拾壱 : 今年の冬も変だぞ!
これからの地球環境を考えた時に、最も大きな2つの問題があります。
そのひとつはアジア・アフリカ地域の人口の爆発的な増加、もうひとつが急激な地球温暖化です。もちろん両者は連動しています。
このうち、地球温暖化は、二酸化炭素などの温暖化ガスによる温室効果で、地球全体の温度が上昇するものです。「気候変動に関する政府間パネルIPCC」の予測では、2000年から2100年までの100年間に平均気温が約2℃上昇すると推測されています。東京の気候が、今の鹿児島と同じ気候になると言われています。
マスコミ報道などでは、気温上昇により熱帯性の病気が流行するとか、長野や青森でリンゴが出来なくなるとかいった、負の予測だけがクローズアップされていますが、実は今から7000〜5000年前の縄文時代前期にも、今より平均気温が2〜3℃高い時期がありました。ちょうどエジプト文明やメソポタミア文明が栄えていた頃です。おそらく、地球温暖化だけで、私たちの文化が極端な影響を受けることはないでしょう。
一番問題なのは、あまりに気候が急激に変化していくことで、現在も上空で蛇行している大気の大循環(ジェット気流)の動きが予測できない程大きく変わる可能性が高いことです。
温暖化は地球全域一様ではなく「あるところでは超大型の台風が襲来する」「ある地域では降雨が熱帯型になり、ある地域では逆に乾燥する」「ある地域では湿潤化し、ある地域では乾燥化する」「ある所では雪が異常に増加する」といった極端な変化が見込まれます。
近年、愛知県でも梅雨がスコールのように集中して降るように思われます。
真夏の温度も明らかに高くなって、毎年異常気象だと言われます。何が平均
なのか、もうわかりません。今年の大雪も、きっと地球温暖化の影響なので
しょう。
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(2012.02) |
北岡明彦さんを紹介します
1954年2月、名古屋市熱田区に生まれる。わずかに残る自然の中で「昆虫少年」として育つ。昆虫から植物、野鳥へと得意分野を広げながら、
日本全国を飛び回る。 名古屋大学農学部林学科卒。愛知県林務課を経て、現在豊田市森林課勤務。日本自然保護協会の自然観察指導員。フィールドでの活動を重視し、
一年中、 公私の観察会で活躍。動植物全般の博識と森林の専門家としての教唆には絶大な信頼がある。 その人柄にもひかれて 「北岡ワールド」に魅せられた人々は多い。
『中部の山々1,2』(東海財団)『日本どんぐり大図鑑』(偕成社)など執筆、編集。「面の木倶楽部」 「瀬戸自然の会」を主宰。愛知県瀬戸市在住。 |
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