※このコーナーは、みなさんのご質問やご意見をもとに執筆されています。どんなことでも、お待ちしています。
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その参拾七 : 森の贈り物 縁起木(1)
もうすぐお正月。正月の定番である正月盆栽は普通、黒松・小熊笹(竹の代わ
り)・梅に福寿草や薮柑子を混植します。
ヤブコウジは赤い実をつけ、盆栽に彩を添えます。
このヤブコウジは別名「十両」と呼ばれ、「一両」のアリドオシ、「百両」のカラタチバナ、「千両」のセンリョウ、「万両」のマンリョウとともに、縁起木として植えられます。
特に面白いのは、関西地方の商人が好んで作ったという、これらの縁起木のうち3種類を寄せ植えした正月盆栽です。使う3種類は「千両」「万両」「一両」です。 その心は「千両、万両、有り通し」。
いかにも大阪商人らしくて楽しいですね。
読者の皆さんも、正月盆栽をもらうことがあるかも知れません。その時は、松の内を過ぎたら、できるだけ早くに盆栽を分解して、それぞれ植木鉢か庭に植えかえて下さい。特にフクジュソウは弱い植物ですので、一日でも早く半日陰の庭に植え直して下さい。そうすれば、意外と長生きするものです。
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(2011.12) |
北岡明彦さんを紹介します
1954年2月、名古屋市熱田区に生まれる。わずかに残る自然の中で「昆虫少年」として育つ。昆虫から植物、野鳥へと得意分野を広げながら、
日本全国を飛び回る。 名古屋大学農学部林学科卒。愛知県林務課を経て、現在豊田市森林課勤務。日本自然保護協会の自然観察指導員。フィールドでの活動を重視し、
一年中、 公私の観察会で活躍。動植物全般の博識と森林の専門家としての教唆には絶大な信頼がある。 その人柄にもひかれて 「北岡ワールド」に魅せられた人々は多い。
『中部の山々1,2』(東海財団)『日本どんぐり大図鑑』(偕成社)など執筆、編集。「面の木倶楽部」 「瀬戸自然の会」を主宰。愛知県瀬戸市在住。 |
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