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その弐拾 : 南の森は不思議の森 ―その3―
癒しの島という名前が一番ふさわしいのが、鹿児島県の徳之島。
今、私が一番お気に入りの島です。
この静かでのんびりした島が、にわかに騒動にまきこまれてしまいました。 皆さんご承知のアメリカ軍海兵隊のヘリコプター訓練場の移設です。沖縄の方々の苦労は、ほんの少し沖縄を訪れただけでも感じることはできましたが、その軽減のために徳之島移転というのは、全く理屈にあいません。断固反対です!
それはともかく、この島は、日本最大のドングリの木:オキナワウラジロガシの宝庫です。
昨秋は4年ぶりの豊作で、11月下旬に訪れた時には、巨大なドングリが森中に大きな音をたてながら落下していました。幹に当たると澄んだコーン、地面に落ちると鈍いドサッという音がします。
野鳥の声や梢を渡る風の音などと共に、静かな森のひかえ目なシンフォニーを奏でていました。
そして、今年の3月にはものすごい数の実生苗が誕生していました。 これらの苗が、これからどうなるかが楽しみです。
南の森は西表島・石垣島〜沖縄本島〜徳之島・奄美大島と続き、その切れ端が屋久島の低地林で見られます。
さあ、皆さんも来年の夏休みには、どこかへ出かけませんか!
猛烈な暑さも、また魅力的ですー。
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(2010.09) |
北岡明彦さんを紹介します
1954年2月、名古屋市熱田区に生まれる。わずかに残る自然の中で「昆虫少年」として育つ。昆虫から植物、野鳥へと得意分野を広げながら、
日本全国を飛び回る。 名古屋大学農学部林学科卒。愛知県林務課を経て、現在豊田市森林課勤務。日本自然保護協会の自然観察指導員。フィールドでの活動を重視し、
一年中、 公私の観察会で活躍。動植物全般の博識と森林の専門家としての教唆には絶大な信頼がある。 その人柄にもひかれて 「北岡ワールド」に魅せられた人々は多い。
『中部の山々1,2』(東海財団)『日本どんぐり大図鑑』(偕成社)など執筆、編集。「面の木倶楽部」 「瀬戸自然の会」を主宰。愛知県瀬戸市在住。 |
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