※このコーナーは、みなさんのご質問やご意見をもとに執筆されています。どんなことでも、お待ちしています。
こちら からどうぞ。
|
|
その四拾七 : マンガにちょっと登場する動植物(2) シデムシ
今回は、前回と同じ横山光輝作の「伊賀の影丸シリーズ」の「闇一族の巻」に登場するシデムシが主人公です。
シデムシは森の掃除屋を代表する昆虫で、ハエやエンマコガネなどとともに動物の遺体を食べて分解するという大切な役割を果たしています。また、自然環境の良し悪しによって生息する種類が変わることから、環境指標生物としても有効です。
マンガの中で登場するシデムシは、絵と環境からモンシデムシと思われますが、その生態的な特徴が実に正確に描かれています。
敵である闇一族の忍者「かげろう」が胸元から出した袋から飛び立ったシデムシが、手裏剣の毒で腐り始めた村雨数馬の傷に集まり、前回紹介した忍法「ななふしの術」が破られるというシーンは、まさに名シーンです。
昆虫少年だった僕にとって、大感動のカットの連続でした。
小さな袋から60匹以上もシデムシが飛び出したり、忍者がいつも懐にシデムシを持っていることに、若干の疑問を抱いていましたが・・・・。
・・・カットをクリックするとシデムシ登場のシーンが現れます ・・・
|
(2012.06) |
北岡明彦さんを紹介します
1954年2月、名古屋市熱田区に生まれる。わずかに残る自然の中で「昆虫少年」として育つ。昆虫から植物、野鳥へと得意分野を広げながら、
日本全国を飛び回る。 名古屋大学農学部林学科卒。愛知県林務課を経て、現在豊田市森林課勤務。日本自然保護協会の自然観察指導員。フィールドでの活動を重視し、
一年中、 公私の観察会で活躍。動植物全般の博識と森林の専門家としての教唆には絶大な信頼がある。 その人柄にもひかれて 「北岡ワールド」に魅せられた人々は多い。
『中部の山々1,2』(東海財団)『日本どんぐり大図鑑』(偕成社)など執筆、編集。「面の木倶楽部」 「瀬戸自然の会」を主宰。愛知県瀬戸市在住。 |
|