バックナンバー
■vol.01里山が荒れてるって本当?
■vol.02木を植えることは善…?
■vol.03生物多様性ってなんだろう?
■vol.04雑木林的思考のすすめ
■vol.05ナラ枯れ病について想う
■vol.06「マンサクのファイトプラズマ病」の動向
■vol.07森林の持つ働き(生態系サービス)について、ちょっと考えよう
■vol.08地球温暖化防止と森林の働き
■vol.09もうすぐクリスマス!
■vol.10自然界の落し物集め
■vol.11生物多様性条約第10回締結国
会議に思う
■vol.12楽しい春の森あるき・T
■vol.13楽しい春の森あるき・U
■vol.14亜熱帯の森に遊ぶ
■vol.15「幸せの青い鳥」オオルリ
■vol.16マイ・フェイバリトゥ・スィング
■vol.17無器用な水生昆虫は地球史の
生き証人・ヒメタイコウチ
■vol.18南の森は不思議の森・その1
■vol.19南の森は不思議の森・その2
■vol.20南の森は不思議の森・その3
■vol.21南の森は不思議の森・その4
■vol.22南の森は不思議の森・その5
■vol.23北の島は夢物語のような島・その1
※このコーナーは、みなさんのご質問
やご意見をもとに執筆されています。
どんなことでも、お待ちしています。
こちら からどうぞ。

 その弐拾四 : 北の島は夢物語のような島 ―その2―

 私には、学生時代から決めている「死ぬまでに見たい憧れの花3種類」があります。 それは、キタダケソウ・ヤクシマリンドウ・リシリヒナゲシの3種類です。

 その一番最初のアタックとして、平成16年7月5日に、リシリヒナゲシを求めて、利尻山にアタックしました。同行は当時大学生の娘と息子でした。
 まだうす暗い早朝4:50に宿をタクシーで出発(前夜に生ウニをたっぷり食べて力をつけました!)。 海抜50mほどの野営地から登山開始です。エゾマツを主とした亜高山性針葉樹林、背の低いダケカンバ林とハイマツ林を抜けると、やっと長官山1.218mに到着です。

 ここからが、リシリヒナゲシの生育地です。登山道右手に広がる、傾斜50度近い火山礫のガレ場を覗き込むと・・・・・・。 意外とあっさり、リシリヒナゲシが見つかりました。
 風に細かくふるえるクリーム色の優しげな花、本当に期待通りの美花との感動の対面です。個体数は結構たくさんありますが、生育地は不安定な礫地だけで、「良くぞこんな場所に生きているなー」というのが実感でした。

 その他にも、ボタンキンバイ・ヒメヤマハナソウ・クモマユキノシタなど北海道特有の高山植物を多数見ながら、やっと1.721mの山頂についたのは11:35でした。




 山頂付近にも、リシリゲンゲ・リシリオウギ・リシリリンドウといった「利尻」の名前のついた高山植物があり、多くの種類が狭い区域に箱庭的に生育しています。
 しかし、下りは長く厳しく、本当にフラフラ状態でやっと宿に帰りついたのも良い思い出です。珍種のベニシオガマこそ見逃しましたが、利尻島はまさに夢物語の中に出てくる花の島でした。



 ※リシリヒナゲシのカットは、バックナンバー vol.16 マイ・フェイバリトゥ・
   スィングをごらんください。










北岡明彦さんを紹介します
 1954年2月、名古屋市熱田区に生まれる。わずかに残る自然の中で「昆虫少年」として育つ。昆虫から植物、野鳥へと得意分野を広げながら、 日本全国を飛び回る。
 名古屋大学農学部林学科卒。愛知県林務課を経て、現在豊田市森林課勤務。日本自然保護協会の自然観察指導員。フィールドでの活動を重視し、 一年中、 公私の観察会で活躍。動植物全般の博識と森林の専門家としての教唆には絶大な信頼がある。 その人柄にもひかれて 「北岡ワールド」に魅せられた人々は多い。
ページを開いた本のイラスト  『中部の山々1,2』(東海財団)『日本どんぐり大図鑑』(偕成社)など執筆、編集。「面の木倶楽部」 「瀬戸自然の会」を主宰。愛知県瀬戸市在住。





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