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その四拾四 : 今年の春は・・・・(1)
今年の春は、花暦が7〜10日遅れています。
一般的に春に咲く花は、@最高気温が各樹種特有の開花スイッチが起動する温度に達すること、A開花スイッチ起動から開花までに必要な積算温度に達すること、の両方の条件を満足した時に花が咲きます。今年の春は訪れが遅かったうえに、その後も低温が続いたため、開花が遅れたのです。
例年なら3月中旬から咲く香嵐渓のカタクリが20日にやっと咲き始め、3月末に咲く定光寺のエドヒガンが4月になって咲き始めるなど、大幅に開花が遅れました。
シデコブシやショウジョウバカマを含めて、早春に咲く花たちは全て出遅れました。しかし、一旦咲いた花たちは、その後の気温が低かったことから、比較的長い間咲いていてくれました。この現象は昨年に続くものですが、地球温暖化に伴う気候変化の一端なのでしょう。
私が子どもの頃は、入学式の時にちょうどソメイヨシノが満開で、まさに春爛漫の下での入学式でしたが、近年は完全に葉桜が進入生を迎えています。
いったい、これからどうなるのでしょう。
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(2012.04) |
北岡明彦さんを紹介します
1954年2月、名古屋市熱田区に生まれる。わずかに残る自然の中で「昆虫少年」として育つ。昆虫から植物、野鳥へと得意分野を広げながら、
日本全国を飛び回る。 名古屋大学農学部林学科卒。愛知県林務課を経て、現在豊田市森林課勤務。日本自然保護協会の自然観察指導員。フィールドでの活動を重視し、
一年中、 公私の観察会で活躍。動植物全般の博識と森林の専門家としての教唆には絶大な信頼がある。 その人柄にもひかれて 「北岡ワールド」に魅せられた人々は多い。
『中部の山々1,2』(東海財団)『日本どんぐり大図鑑』(偕成社)など執筆、編集。「面の木倶楽部」 「瀬戸自然の会」を主宰。愛知県瀬戸市在住。 |
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